ピックアンドロールに対するディフェンス
ピックアンドロールに対するディフェンスとして、近年では
- ゴールに近いペイントエリア内のシュートを防ぐこと
- スリーポイントを防ぐこと
が得点期待値の観点からも重要視されています。
そうなるとピックアンドロールに対するディフェンスは
- アイス(ICE)でそもそもスクリーンを使わせず、ジャンプシュートを打たせる
- ユーザーディフェンスはオーバーで守り、スリーポイントを打たせず、スクリーナーディフェンスはドロップして、ペイントを守る
という守り方が多く見られます。
その状況を崩していくオフェンスの戦術として、Jailというスキルがあります。
Jailってどんな意味?
Jailとは「牢屋・監獄」という意味です。このスキルを表現するときには、「Put into jail」などと表現されます。
また、「Hostage dribble」(Hostage=人質)とも呼ばれます。
Jailってどんなスキル?
では実際のプレーを見ていきます。
Jailとは、
ユーザーディフェンスがオーバーで守ってきた際にディフェンスの前に入って、背負う姿勢をとり、ディフェンスをインラインから外し、無力化するスキル
です。
基本的には減速をし、背中から腰あたりでディフェンスとコンタクトをしながら前進していきます。
https://twitter.com/coachk_k/status/1236467833594212353
なぜ使う?
Jailはピックアンドロールやアウトナンバーのできた瞬間に使用するスキルになります。
ピックアンドロールを例に取ると、
オーバーで守ったディフェンスを後ろに背負う姿勢を取ることで、背負われたディフェンスはディフェンスに参加できません。したがって、目の前のスクリーナーディフェンスとダイブしたスクリーナーとの2on1の状況が作れます。
Jailのメリットとしては、
- コンタクトして背負うことでディフェンスの居場所がわかる
- 前に回り込もうとして、不安定な状況がディフェンスにできる
- アウトナンバーの状況が継続される
ことです。
Jailのコツ
ピックアンドロールを例にとり、解説します。
- オーバーで守ってきたことが分かった瞬間に、減速をする
- 減速をして、腰から背中でディフェンスに対してコンタクトをする。
- ボールの位置は常にディフェンスから遠い位置に置く
- ディフェンスの動く方向を背中から腰で感じ取りながら、目の前のアウトナンバーの状況を攻める
です。
実際に映像を見ながら、イメージをつかんでいただけるのが一番かと思います。
また、Jailと相性のいいスキルとして、スクリーナーのクリアアウトがあります。
クリアアウトについては、以前の記事で紹介をしているので、そちらをご覧ください。
Jail&Clearoutの映像↓
https://twitter.com/coachk_k/status/1236168479117434881