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【ローポストのポジションはここにとれ!】ディープローという考え方

ディープロー
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Coach K
Coach K
こんにちはCoach Kです。
選手A
選手A
センターをやっているんですが、どうしてもポストプレイに対する合わせやピックアンドロールに対する合わせがうまくいかなくて・・・
Coach K
Coach K
今回はローポストでの新しい考え方、「ディープロー」という考え方を紹介します!

動画と合わせて見ていただけるとより理解が深まるかと思います。

センターの合わせのこれまでの常識

センターの合わせの常識といえば、

  • ハイポストにボールが入ったら、ローポストにシール
  • ローポストに入ったら、ハイポストに上がる

というのが一般的で、ハイロープレーといえば、誰でも聞いたことがあるのではないでしょうか?

しかしどうしてもうまくいかない場面がこういうパターンです。

ハイロー

ハイポストに上がってきても、

  • ディフェンスは視野がとりやすく、1人で2人を守れる距離を取れてしまうこと
  • アウトサイドの3番のディフェンスがスリーポイントをケアしつつ、4番もケアすることが出来てしまう
  • ハイポストでシュートを打っても、得点効率としては非常に低い

というようなことが発生します。一概には言えませんが、得点効率を重視し、スリーポイントとゴール下のシュートをとにかくケアしたディフェンスに取って、あまり脅威でないのは明らかです。

しかし今、ピックアンドロールやスリーポイントが全盛の時代において、そのプレイの流れが変わってきています。

NBAのハイライト映像を見るとゴール下へのロブパスからアリウープダンクというプレーはよく見るかと思います。そのプレイもこのポジションの取り方から生まれる必然的なプレーだということを認識すると、プレイの幅がものすごい広がります。

ディープローという考え方

ディープローというポジションの取り方を今回は紹介します。

まずはディープローとはどこのポジションを指すかというとしたの図の通りです。

ディープロー

キーレーンとベースラインが交わるあたり

です。

このポジションではレシーブした瞬間はシュートが打ちづらいですが、そのラインまでディフェンスが下がるため、ディフェンスは守りにくく、様々なメリットを生み出すポジションです。

ローポストにボールが入った時

実際の動きをローポストへボールが入った時のパターンを例に見ていきましょう。ローポストにボールが入り、逆サイドのローポストの選手はどこに動けばいいでしょう?

今までの常識で行くと、ローポストに入ったら逆サイドのポストマンはハイポストに上がるというのが基本でした。もちろんそれが有効な場合もあります。

しかし近年のゲームを見ているとハイポストに上がるどころか、より深いローポストにポジションをとっています。

このポジションこそが今回取り上げたいディープロー(デッドローともいう)というポジションです。

まずハイポストに上がるメリットはなにか?

ハイポストにあがるメリット

ローポストからパスが来た場合、シュートが打ちやすいアングルにあること

デメリットは

ハイポストにあがるデメリット

アウトサイドディフェンスがハイポストをカバーしやすく、1人で2人カバーしやすいポジショニングになりやすいこと

です。

一方、ディープローにポジションを取ると、

逆サイドのディフェンスは2人を同時に見るのが難しく、ヘルプに寄りにくい

ディープローポストアップ

ディフェンスは自分のマークマンとボールマンが同時に見える位置に立つのが基本です。ディープローに立つことでボールに身体を向けながら、首を振らないと同時に2人を見ることができないため、非常に守りにくいです。

3Pをケアしなければいけないので、どうしてもアウトサイドのディフェンスはインサイドに寄りにくいです。そのため、ローポストに対しては、インサイドのもう1人のディフェンスがヘルプに寄り、最悪ミドルレンジのシュートを打たせたいところですが、ディープローに立たれるとそれが困難になります。また、ペイントエリア内にスペースができ、ポストプレーも容易になります。

ディープローからの合わせ

ディープローからの合わせは基本的に渦を巻く動きで合わせます。以前の記事で紹介した内容をご確認ください。

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ポストプレーヤーが

ミドルラインアタックをすれば、ベースラインカットでベースライン沿いに動いて合わせる→ヘルプに出ればパスを通し、来なければそのままフックシュートなどに持ち込めます

ベースラインアタックをすれば、ペイントエリア内に飛び込む→ヘルプに出れば、ディープローから、ペイントエリア内に合わせたプレーヤーに合わせる

ベースラインカットディープローからベースラインカット
ペイント内合わせディープローからペイントエリア内での合わせ

また、ポストアタックでは途中で方向転換する場合もあります。その際はボールマン優先で、途中で動きを切り替える必要があります。

他のシチューションにおけるディープロー

ポストプレー以外でのディープローのポジションのメリットを考えてみましょう。

ペネトレイトに対して

センターがディープローに立っているということは相手ディフェンスは自然と視野に入れようとディフェンスラインを下げます

ディフェンスラインが下がるということは、アウトサイドがペネトレイトした際、ドライブで一歩、二歩深くゴールへ向かうことができます。ディフェンスが高めにポジションをとっていれば、ロブパスを出すスペースができます。よく見るロブパスからのダンクはこのパターンであることが多いです。

ピックアンドロールに対して

また、ピックアンドロールの際も、ディープローポジションからだと、センターがスクリーンに上がる距離は長くなりますが、その分しっかりとスプリントすればスクリーンディフェンスとの距離が作れる可能性があります。

ディープローからスクリーンディープローからスクリーン
高いポジションからスクリーン高いポジションからスクリーン

スクリーナーディフェンスとの距離ができれば、ディフェンスがヘッジしたり、ハードショーすることが困難になり、アウトナンバーを作りやすくなります。スクリーンプレイを行うにあたってのスクリーナーの注意事項については、下の記事をご覧ください。

エレベータースクリーン
【何で成功しない?】スクリーンプレーの全てスクリーンプレーは現代バスケットボールにおいて、必ず必要になる必須スキルです。様々なトレンドの変化はあっても、プレー中のどこかに必ずスクリーンプレーが絡んでいることがほとんどです。しかし、具体的な角度やセットの仕方など、細かい点に渡って意識されていることは少ないです。 スクリーンは成功すれば大きなチャンスやズレを生むものですが、選手同士の距離が近くなるので、不用意な意味のないスクリーンプレーはフロアのスペーシングを悪くし、攻撃を停滞させてしまいます。 スクリーンの種類やその意味などしっかりと理解をして、チームオフェンスに有効活用してください。...

ピックアンドロールの行われている逆サイドのディープローポジションも同じことが言えます。ヘルプに出るのが困難になり、ロブパスのコースもできるほか、ディープローから突然シールすることで得点のチャンスを拡大します。また、そのままクリアアウトに持ち込むこともできます。

逆サイドのディープロー逆サイドのディープロー
逆サイドのディープローディープローからシールorクリアアウト

コーナーやショートコーナーに出て、レシーブする際も、ゴールとボールに向かうミートがしやすく、シュートが打ちやすい姿勢を取ることができるのもメリットかもしれません。

ディープローからショートコーナーディープローからショートコーナー

 

まとめ

スペースを広く取るという言葉を聞くと、スリーポイントライン方向に広く取ることばかりを考えがちです。

しかし、ゴール裏のスペースに目を向け、ディフェンスの死角となるポジションを有効活用することでチームオフェンスの幅が格段に広がります

ぜひ自身のチームで試してみてください!

 

ABOUT ME
Coach K
中学校・高校教員◆Basketball coach◆JBA公認D級コーチ◆JBA公認C級審判員◆保健体育科◆ICT◆iPad活用◆トレーニング◆筋トレ◆教育改革◆YouTube◆教員の働き方改革◆SDGs◆NIKE