クローザーとは、野球で試合の最終回や終盤の重要な局面に登板し、リードを守って試合を締めくくる投手のことです。英語でclose=閉じるが語源で、日本語では抑え投手とも呼ばれます。主に9回のマウンドに上がり、セーブを記録する役割を担います。基本的な定義や歴史はこちらの記事でも詳しく紹介されています。
クローザーの役割
- 試合を締める — リードを保ったまま最終回を抑え、勝利を確定させる。
- チームの信頼を背負う — 失敗が許されない場面で登板するため、精神的なタフさが必須。
- リズムを保つ — 中継ぎ陣が築いた流れをそのまま勝利へつなげる。
クローザーに求められる能力
- 剛速球や決め球 — 150km/h超の速球や鋭い変化球で打者を封じる。
- 精神力の強さ — 一打同点・逆転の場面でも動じない。
- 短期決戦型スタミナ — 1イニング全力で投げ切る集中力。
- 制球力 — 危険な走者を出さない。
クローザーの登板パターン
- セーブシチュエーション — 3点差以内で迎える最終回や延長戦。
- 同点・接戦時の投入 — ポストシーズンや国際試合では勝負所で早めに起用する場合も。
日本とメジャーのクローザー戦術の違い
- 日本(NPB) — 固定的な9回登板が多く、セーブ数で評価されやすい。
- メジャー(MLB) — 重要な場面なら7回や8回にも投入する「勝利の方程式」重視型が増加。詳しい戦術背景はこちらの解説が参考になります。
歴代の名クローザー
- MLB — マリアノ・リベラ(通算652セーブ)、トレバー・ホフマン
- NPB — 佐々木主浩(通算381セーブ)、藤川球児、岩瀬仁紀(通算407セーブ)
現代野球におけるクローザーの変化
近年は、クローザーを固定せず、その日の相性や試合状況に応じて柔軟に起用する「流動型クローザー」も増えています。また、150km/h超の直球と多彩な変化球を併せ持つパワー型が主流ですが、制球力や投球術で勝負する技巧派クローザーも活躍しています。
まとめ
クローザーとは、試合を勝利で締めくくるチームの守護神です。その一球一球には試合の命運がかかっており、精神力・技術・戦術眼が求められます。クローザーの役割を理解すれば、野球観戦はより緊張感と興奮に満ちたものになるでしょう。